IMMERSIVE MAKING GUIDE

イマーシブイベントの作り方
企画・制作の7ステップ

イマーシブイベント(没入型体験)の作り方の基本は、「場所」と「参加者に味わわせたい感情」から逆算することです。脚本が主役の演劇と違い、イマーシブは空間・動線・演出が一体になって初めて成立します。この記事では、企画から開催までの7ステップと設計原則を、日本経済新聞に掲載された施設一体型イマーシブを手がけた株式会社ex Labsが解説します。

この記事の要点

  • イマーシブイベントの作り方とは、舞台となる場所を決め、参加者の役割と動線を設計し、テスト公演で没入を確かめて本番に至るまでの工程を指します。
  • 場所と感情から始める企画の7ステップ、没入感を生む3つの設計原則、よくある失敗、プロ依頼の分かれ目まで。
  • 日経掲載の施設一体型イマーシブを手がけたex Labsが執筆。

OVERVIEW

イマーシブ制作の全体像(7ステップ)

制作は大きく次の7つの工程で進みます。

1. 場所と感情を決める舞台となる空間と、参加者に残したい感情(緊張・感動・驚き)を先に固める。
2. コンセプト設計場所の魅力・制約から「この場所だから成立する物語」の核を作る。
3. シナリオ・世界観脚本に加え、空間装飾・音・小道具まで含めた世界観を設計する。
4. 動線・体験設計参加者がどう動き、どこで何に出会うか。混雑・所要時間も設計する。
5. キャスト・演出参加者と即興で関わるキャストの選定・稽古。イマーシブ固有の演技力が要る。
6. テスト・リハーサル実際に体験して、詰まる場所・冷める瞬間を潰す。品質の生命線。
7. 開催・運営・改善当日運営と参加者の反応観察、公演を重ねながらの改善まで含めて制作。

STEPS

各ステップの進め方

「場所」から発想する

イマーシブ制作の最初の問いは「何を書くか」ではなく「この場所で何が起きたら面白いか」です。閉店後の書店なら「夜の書店に隠された秘密」、商業施設なら「日常の風景に紛れた異変」。場所の日常性が強いほど、物語による異化のインパクトは大きくなります。

「自由」と「導き」のバランスを設計する

参加者に完全な自由を与えると迷子になり、導きすぎると没入が冷めます。「自分で見つけた」と感じさせる誘導——光・音・キャストの視線・手がかりの配置——がイマーシブ設計の核心技術です。

キャストは「対応力」で選ぶ

イマーシブのキャストは、台本にない参加者の行動に役として即興で応える必要があります。上手なセリフより、どんな問いかけにも世界観を壊さず返せる対応力が重要です。稽古も「想定外の練習」を中心に組みます。

テストで「冷める瞬間」を潰す

没入は連続的な状態で、一度冷めると戻りにくいもの。テスト体験では、待ち時間・意味のわからない指示・世界観の破れという3大冷めポイントを重点的に観察し、改善を繰り返します。

PRINCIPLES

没入感を生む3つの設計原則

  • 五感を揃える:視覚だけでなく、音・香り・手触りまで世界観を統一する。1つでも「現実」が混ざると没入は破れます。
  • 参加者に役割を与える:「観客」ではなく「調査員」「招待客」など物語上の立場を与えると、行動のすべてが体験に変わります。
  • 選択に意味を持たせる:どの道を選ぶか、誰に話しかけるかで体験が変わる設計が、「自分の物語」という感覚を生みます。

MISTAKES

よくある失敗4選

  • 物語が場所と無関係:どこでもできる話は没入も話題性も生みません。「その場所ならでは」が最重要です。
  • 動線・混雑の設計不足:同じ場所に人が溜まる、次に行く場所がわからない——オペレーションの破綻は没入を一瞬で壊します。
  • 説明過多:ルール説明が長いほど世界から覚めます。説明自体を物語の中に溶かし込む設計が必要です。
  • 運営を軽視する:イマーシブは「上演し続けるもの」。当日のスタッフ対応・トラブル処理まで含めて体験の品質です。

PRO

自作とプロ依頼の分かれ目

小規模な自主公演なら自作も十分可能です。一方、商業施設・店舗・ブランドが目的を持って開催する場合は、動線設計・キャストマネジメント・施設との調整・集客まで含む総合力が問われるため、実空間での制作実績を持つ専門会社への依頼が確実です。

株式会社ex Labsは、渋谷サクラステージ全体を周遊する「ウワサバナシ調査委員会」(日本経済新聞掲載)、六本木の会員制バーでの「怪盗と秘密の試験」(電ファミニコゲーマー紹介)など、街・施設・店舗を舞台にしたイマーシブを一貫制作しています。

イマーシブの制作依頼・お見積り(無料)はこちら →費用相場はこちら →

FAQ

よくある質問

イマーシブイベントを作るには何から始めればいいですか?

まず「舞台となる場所」と「参加者に味わわせたい感情」を決めるのがおすすめです。イマーシブは空間そのものがコンテンツになるため、場所の魅力・制約を先に把握し、そこから物語とシナリオを設計する順番が失敗しにくいです。

イマーシブ制作にはどんなスキル・役割が必要ですか?

脚本(物語)、空間・美術(世界観の具現化)、動線・体験設計(参加者の行動管理)、キャスト・演出、当日運営の5領域が必要です。演劇制作と違い「観客が自由に動く」前提の設計力が独自に求められます。

制作期間はどのくらいかかりますか?

規模により数ヶ月程度が目安です。施設・街を舞台にする場合は、関係各所との調整期間も見込む必要があります。

小規模でも作れますか?

作れます。1つの部屋・バー・店舗を舞台にした少人数制イマーシブは、制作規模を抑えながら濃い没入体験を作れる形式です。当社も六本木の会員制バーを舞台にした公演を制作しています。

商用のイマーシブイベント制作を依頼できますか?

できます。株式会社ex Labsは、渋谷サクラステージ全体を周遊する「ウワサバナシ調査委員会」(日本経済新聞掲載)など、実空間を舞台にしたイマーシブを企画・制作・集客・運営まで一貫対応しています。制作依頼・お見積りは無料です。

イマーシブイベントを作る費用と期間の目安は?

1空間完結型は数十万円台〜、施設一体型は100万円前後〜、街全体の周遊型は数百万円規模(株式会社ex Labsに依頼する場合の目安)。期間はオリジナル制作で最短1ヶ月・標準1〜3ヶ月、テスト公演を含みます。

イマーシブの制作期間と参加人数の目安は?

既存コンテンツの導入なら2〜4週間、オリジナル制作は最短1ヶ月・標準1〜3ヶ月の準備期間が目安です。参加人数は、1空間型で各回2〜10名程度、施設・街の周遊型で1日数十〜数百名を受付枠と回数で設計します。

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