IP EXPERIENCE
IP・キャラクターの体験型イベント制作
企画・監修・運営の進め方
作品やキャラクターを使った体験型イベントでは、来場者がその世界で「何をする人なのか」を決めることが企画の出発点になります。登場人物の協力者になる、施設に残された記録を調べる、物語の中で選択をするなど、参加者の行動と世界観がつながる構成を考えます。
ここでは、作品の権利元、広告代理店、ブランド・施設の担当者に向けて、体験化の考え方と、企画・監修・制作の進め方を整理します。
公開日:2026年9月8日
この記事の要点
- IP・キャラクターの体験型イベントとは、作品やキャラクターの世界観を、来場者が役割を持って参加する体験に変えたイベントを指します。
- 作品やキャラクターの世界観を、来場者が参加する体験型イベントへ変える方法を解説。
ROLE
最初に決めるのは、来場者の立場
物語を体験するために、全員が既存キャラクターを演じる必要はありません。原作の登場人物との関係を保ちながら、新しい役割を用意する方法もあります。
| 来場者の役割 | 体験の例 | 検討すること |
|---|---|---|
| 調査の協力者 | 情報を集め、依頼された問いを解く | どこまで原作の秘密に触れるか |
| 世界の一員 | 入隊、入学、審査、仕事等を体験する | 初めての人にも役割が伝わるか |
| 出来事の目撃者 | 登場人物の行動を追い、判断する | 観察と参加の割合をどうするか |
| 分岐に関わる参加者 | 選択や投票で体験の展開を変える | 変更可能な展開と守る設定は何か |
「どのキャラクターを出すか」と同時に、「来場者が何をして、その行動が物語の中でどう意味を持つか」を説明できると、企画と演出を結びつけやすくなります。
AUDIENCE
原作ファンと初めて触れる人の両方を考える
ファン向けの企画では、作品を知っているからこそ気づける表現が魅力になります。一方、原作知識がないと進めない構成にすると、同行者や施設の一般来館者が参加しづらくなることがあります。
参加に必要な知識は会場で伝え、詳しい人には追加の気づきがある構成など、入口と深さを分ける方法を検討します。対象を原作ファンに絞る場合は、その前提を告知や予約案内でも明確にしましょう。
EXAMPLE
体験化の企画例
例えば「不思議な品を管理する架空の資料館」を題材にする場合、来場者は臨時職員として館内を巡り、品物の記録を読み、担当者へ報告する体験を作れます。
体験の中心が資料の比較なら探索・推理、担当者との対話なら演者との交流、複数の判断から行き先を選ぶなら物語の分岐、といった形で構成を変えられます。
これは企画方法を説明するための架空例です。実在の作品との提携や開催実績を示すものではありません。
PROCESS
企画・監修・制作を進める順番
| 段階 | 主に決める内容 | 確認の目的 |
|---|---|---|
| 利用条件の整理 | 使える設定・素材、期間、場所、媒体 | 企画できる範囲をそろえる |
| 体験の骨格 | 来場者の役割、目的、所要時間、形式 | 世界観と参加行動が合うか確認する |
| シナリオ・動線 | 場面、台詞、見せる情報、移動 | 物語と会場条件を両立する |
| 制作物・告知 | デザイン、映像、音声、販売・予約案内 | 媒体ごとに確認を完了する |
| テスト・稽古 | 実際の体験、進行、演者の対応 | 想定外の参加行動にも対応できるか確かめる |
| 実施・振り返り | 現場運営、反応、改善点 | 次回の継続や展開を検討する |
設定の確認が終わる前に大量の印刷や造作を進めると、修正の影響が大きくなります。確認を依頼する順番と、誰の判断で次の工程へ進むかを決めておきましょう。
SUPERVISION
監修で確認するのは文章や画像だけではない
体験型イベントでは、来場者の行動によって場面が変わります。登場人物へ予想外の質問をする、予定と違う場所へ進む、判断を迷うといった場面もあります。
キャストのアドリブで扱える範囲、答えられない質問への対応、体験が遅れた場合の案内を共有すると、現場で設定と運営を両立しやすくなります。会場の通常スタッフとキャストを見分けられる案内も検討事項です。
RIGHTS
利用範囲は、媒体と実施方法まで具体化する
会場での公演、告知画像、チケットページ、配信、物販、記録映像では、利用する素材や方法が異なります。開催期間、場所、使用するキャラクター・素材、改変の範囲、再演や他会場への展開も含めて確認します。
著作物の利用許諾は、契約で定めた方法・条件の範囲内で行うものです。会場利用の了解だけで告知・配信等も含まれると推測せず、予定する用途を共有してください。文化庁の著作権契約マニュアル
制作会社への相談では、権利元との連絡をどちらが担当するか、確認用資料を誰が作るかも整理します。
COST & SCHEDULE
費用とスケジュールを左右すること
体験の長さ、会場数、キャスト、制作物、稽古、開催回数に加え、素材制作と監修の進め方が工程に影響します。権利元への確認期間を制作会社だけで短縮できるとは限りません。
まずは開催目的、会場、希望時期、使いたい作品・素材、現在の許諾・調整状況を伝えましょう。設定資料や使用可能素材の一覧がある場合は、共有できる範囲を確認したうえで提示します。
ORDER
イマーシブ・体験型イベントとしての制作相談
株式会社ex Labsは、物語と実在の空間を組み合わせたイマーシブ体験の企画・制作を行っています。IPやキャラクターを活用する企画では、利用条件と対応可能な制作範囲を確認しながら検討します。
制作全体の工程は、イマーシブ制作ガイドをご覧ください。
FAQ
よくある質問
IPを使った体験型イベントの費用と期間の目安は?
制作費はイマーシブ制作と同じく、1空間公演型で数十万円台〜、施設一体型で100万円前後〜、街周遊型で数百万円規模(株式会社ex Labsの目安)。期間は最短1ヶ月・標準1〜3ヶ月ですが、権利元の監修期間は制作会社だけで短縮できないため、余裕を持って計画してください。
参加人数の目安は?
1空間公演型は各回2〜10名程度の少人数制、施設一体型・周遊型は1日数十〜数百名を受付枠と回数で設計します。
権利元との許諾は代行してもらえますか?
権利元との連絡をどちらが担当するか、確認用資料を誰が作るかを相談時に整理します。当社は利用条件と対応可能な制作範囲を確認しながら企画しますが、特定IPの許諾取得を保証するものではありません。
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